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JBBA胆振種馬場が輸出検疫所に業務変更

2012年08月22日 10時09分

白老町のJBBA日本軽種馬協会胆振種馬場に繋養されていた4頭の種牡馬、サニングデール(牡13歳、父ウォーニング)、シルバーチャーム(牡18歳、父シルヴァーバック)、デビッドジュニア(牡10歳、父プレザントタップ)、アキヒロホマレ(牡27歳、父マルケンダイドウ)が8月11日、新ひだか町のJBBA静内種馬場へ移動した。胆振種馬場は今シーズンを最後に種付業務を終了。今後は輸出検疫所として使用される。
胆振種馬場は、1960年に胆振地区の軽種馬生産者有志によって苫小牧市に開設された苫小牧種馬場が前身。62年にJBBA所有となり、70年に現在の地へ移転した。
約4.8ヘクタールの敷地に4頭収容の厩舎、パドック、待機馬房、診療所などの施設を構え、古くはライジングフレーム、セダン、シプリアニ、ロイヤルスキー、最近ではオペラハウス、チーフベアハート、バゴといった名種牡馬を繋養。最盛期にはシンジケート所有種牡馬の預託も含め6頭を管理し、256頭の種付頭数を記録したシーズンもあった。
種馬場創設以来長年、胆振地区の軽種馬生産に大きく貢献してきたが、JBBAでは公益社団法人への移行を図る中で種牡馬事業の見直しを検討。ピーク時には約15億円あった収入が現在は半分以下に減少していること、海外への軽種馬の輸出が増加し、防疫体制の整備が急務になっていることから、種馬場から業務転換を図ることにした。
胆振地区の軽種馬生産者が集まるIBBA胆振軽種馬農協の総会の席で、西村啓二JBBA副会長は種牡馬事業について「ここ数年、導入した種牡馬は供用初年度は良いが、2~3年後に種付頭数が減少する傾向が続いていた。非常に厳しい状況で限界に近づいていた」と説明。業務を受託していた高橋秀昌IBBA組合長は「このままいけばJBBA本体そのものがおかしくなるので苦渋の決断でした。願わくば胆振種馬場の業務転換を機に種牡馬事業が好転してほしい」と組合員に理解を求めていた。
胆振種馬場の業務変更に伴い、JBBA種馬場は静内・七戸・九州の3カ所に集約。4頭の種牡馬を迎え入れた静内種馬場の中西信吾場長は「心配された輸送も無事に終わり、4頭とも元気いっぱいです。来シーズンに向けてしっかり管理していきます」と話していた。

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