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米2冠馬アイルハヴアナザーがBRFに到着

2012年08月12日 20時18分

今年のG1ケンタッキーダービー、G1プリークネスSを制した米2冠馬アイルハヴアナザー(牡3歳、父フラワーアリー)が8月7日朝、来春から種牡馬生活を送る新冠町のビッグレッドファームに到着した。
同馬は2009年生まれの米国産馬。10年の米・キーンランド9月セールにおいて1万1000ドルで取り引きされると、翌年の米・オカラ4月トレーニングセールでは3万5000ドルで売却された。
昨年7月にデビュー勝ちを収めた後、デビュー4戦目となった今年2月のG2ロバートB.ルイスSで重賞初制覇。続くサンタアニタダービーも勝利してG1初制覇を飾ると、G1ケンタッキーダービー、G1プリークネスSも制し、08年のビッグブラウン以来となる米2冠を達成した。G1ベルモントSでは1978年のアファームド以来34年ぶり、史上12頭目の米三冠達成が期待されたが、レース前日に左前浅屈腱炎を発症。通算成績7戦5勝で現役を引退した。
現役引退後は日米の複数の購買オファーから、最終的にBRFグループ代表の岡田繁幸氏に1000万ドル(約8億円)で売却。ケンタッキーダービー馬の日本への種牡馬導入は、02年の優勝馬ウォーエンブレム以来10年ぶり12頭目。ケンタッキーダービー、プリークネスSを制した米2冠馬としては7頭目のスタッド入りとなった。
7月19日に成田市で入国検疫入りした同馬は、8月6日午前に北海道へ向け出発し翌朝に到着。米2冠馬の来日は注目度が高く、国内はもとより海外からも報道陣が駆けつけた。岡田代表や牧場スタッフ、関係者が見守る中、馬運車を降りると長旅の疲れも見せず、鍛え上げられた栗毛の馬体を披露した。
スーパーホースの導入に尽力した岡田代表は「実馬を見るのは初めてだが、想像していたとおりに素晴らしい馬。手先が軽く、脚の運びの可動域も大きく、明らかに芝向きのタイプ」と納得顔。到着の報を受けて見学に来た生産者も「一族に活躍馬がいない血統背景、セリで廉価で取り引きされた生い立ち、競走成績、レースぶりなど、サンデーサイレンスを髣髴させるものがある」と好印象を持っていた。
すでに総額11億2000万円(1株1600万円×70口)のシンジケートを結成。15日にお披露目を兼ねたシンジケート設立総会が開かれる。日高地区で10億円を超えるシンジケートが組まれるのは久しぶりのこと。それだけに関係者は「この馬で日本の競馬を変えたい」と大きな期待を寄せている。

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