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2011年度JRA賞馬事文化賞が決定

2012年01月07日 08時57分

JRAは1月6日、『2011年度JRA賞馬事文化賞選考委員会』を行い、受賞者を以下の通り決定した。
受賞作:「消えた天才騎手 最年少ダービージョッキー・前田長吉の奇跡」
受賞者:島田明宏
○受賞作の概略
史上最年少となる20歳3か月で日本ダービーを制した前田長吉騎手の伝記。1942年(昭和17)春季にデビュー、その2年後の秋に徴兵され、満州に出征、戦後はシベリアに抑留、強制労働により1946年(同21)2月、23歳で夭逝した。これまで彼の人生、特に競馬界での活躍は、戦争の混乱期の短期間であったため、資料が散逸し、聞き取り調査の対象者が鬼籍に入られ、その多くが謎に包まれていた。著者が「私のライフワークというべき作品をお届けできることを嬉しく思う」と巻頭に記している通り、まさに足かけ5年の歳月をかけて長吉の人生を明らかにした労作である。
○受賞理由
1943年にクリフジに騎乗しダービージョッキーとなった前田長吉の人生を丹念に調べ上げ、今まで謎に包まれていた同騎手の人生を世に知らしめた点が評価された。また、近代競馬150周年を迎えた今年、その150年の中で日本がもっとも苦難に直面した第二次世界大戦中の競馬の模様、またその戦争に翻弄された騎手・前田長吉の悲運を興味深く描いた点も併せて評価された。
○受賞者の声
【島田明宏氏】
競馬の文章を書き始めて20年以上となりますが、ずっと意識していた賞でした。自分としては遠いものと思っていたので、今回の受賞は非常に嬉しいの一言です。競馬に関する物語をこれからもずっと書き続けていきたいと思います。
※JRA賞馬事文化賞は、当該年度において文学・評論・美術・映画・音楽等を通じて馬事文化の発展に顕著な功績のあった者(団体を含む)に授与される。JRA賞授賞式は1月23日(月)に行われ、受賞者には副賞として賞金100万円が贈呈される。

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