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「HBA地域懇談会」開催、北海道市場の今後の基本構想などを説明

2011年09月25日 21時53分

HBA日高軽種馬農協は9月21、22日に、管内3カ所で「地域懇談会」を開き、北海道市場の今後の基本構想などについて説明した。
懇談会は21日に浦河町の浦河町総合文化会館ふれあいホールで、22日には新ひだか町の新ひだか町公民館コミュニティセンター、日高町の門別公民館と、東・中・西部の3地区で開催。これまでは毎年2月の各軽種馬生産振興会総会後に行われていたが、組合員から「もっと議論する時間がほしい」という要望もあり、この時期の開催となった。
出席者を前に荒木正博HBA組合長は、今年の北海道市場の成績、現状などを報告。「サマーセール終了時で45億円を売り上げているが、購買価格は安く厳しい。地方競馬では熊本県の荒尾競馬が廃止を決め、他場への連鎖が心配される。HBAの事業は市場、診療、組合員へのサービスが3本柱。今後の市場活性化へ向け皆様の意見を聞きたい」と挨拶した。
北海道市場施設については馬積降場の移設、仮設馬房や雨天時の展示場として使用できる多目的施設、セールリングから厩舎までインターロッキングの通路の設置、駐車場整備などを実施。来春の完成を目指す。
北海道市場はトレーニングセール(2歳)、セレクションセール(1歳)、サマーセール(1歳)、オータムセール(1歳)の4開催で実施。来年完成予定の多目的施設や札幌競馬場を有効利用した運営を図る。
トレーニングセールはJRAの協力のもと、2012年以降も札幌競馬場での実施を計画。セリ当日の公開調教を何度も確認できるようモニターを設置するとした。セレクションセールはリザーブ制を継続し、12年度より主取手数料1%の導入を計画。15年からは改修工事が終わった札幌競馬場での開催を視野に入れたいとした。サマーセールは多目的施設の利用により開催日程の短縮を検討。将来的には種牡馬別、ランク別などに上場方法を改め、参加購買者の増加と売却率の向上を目指し、オータムセールは前半は新規申込馬、後半は再上場馬の日程を定着させ、売却率アップを図りたいとした。
生産者へは上場予定馬の血統、馬体、成長度合いに見合った適期市場の選択、上場馬の評価にあったリザーブ・台付価格の設定を要請。購買者へのサービスとしては、サポート体制の整備、レポジトリー読影獣医師の確保、苫小牧・千歳市からのシャトルバスの運行増便、市場取引賞の継続、東南アジアへのプロモーション活動、ニーズを把握するためのアンケート調査などを行っていく。
組合員の主取手数料に対する反応は依然大きく「1度導入されたらサマーセールやオータムセールにまで及ぶのではと心配」「ただでさえ厳しい時代なのに売れない人から手数料を取るのは酷」「主取手数料を1%取るより、販売手数料を5%から6%に上げるほうが納得できる」といった意見が続出。荒木HBA組合長は「助成金が減少する中、自力で市場を運営するには主取手数料の導入が不可欠。再度、再々度、お願いしたい」と理解を求めた。

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