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「セレクトセール2011」開催、2日間で96億円を売上げ

2011年07月17日 20時57分

国内最高峰のサラブレッド市場、セレクトセール2011(JRHA日本競走馬協会主催)が7月11、12日の2日間、苫小牧市のノーザンホースパーク特設会場で開催された。セリは2日間で453頭が上場され、358頭を売却。売却総額は96億3186万円、売却率は79.03%、平均価格は2690万4637円だった。総額は3年ぶりに90億円を突破。売却率も前年より4.6ポイント上昇し、平均価格も前年を約520万円上回った。【価格はすべて税込み】
11日に行われた1歳市場では233頭が上場され、197頭を売却。売却総額49億6230万円、売却率84.55%は本1歳市場の過去最高を更新。平均価格は2518万9340円だった。
最高価格となったのは、エアグルーヴの2010(牝、父ディープインパクト、販売者/安平町・(有)ノーザンレーシング)で3億7800万円。8000万円からスタートするとアッという間に1億を超え、最後はグローブエクワインマネージメント(有)が競り落とした。同馬は父がG17勝のディープインパクト、母が1997年のG1天皇賞・秋を制したJRA年度代表馬エアグルーヴ。きょうだいに重賞勝ち馬のアドマイヤグルーヴ、フォゲッタブル、ルーラーシップがいる血統。国内の1歳市場の取引価格としては、1989年にサンゼウスが記録した3億6050万円を塗り替えるレコードとなった。
2番目の高額馬はアドマイヤムーンの半弟、マイケイティーズの2010(牡、父キングカメハメハ)で2億7300万円。以下、ドナブリーニの2010(牡、父ネオユニヴァース)が8400万円、クライウィズジョイの2010(牡、父ディープインパクト)が7980万円と続いた。
種牡馬別では、上場馬12頭を完売したディープインパクトが総額9億2715万円で堂々の1位。購買者では3頭を総額3億8430万円で競り落とした島川隆哉氏が、販売者では上場馬全30頭を総額14億円超で売却した(有)ノーザンレーシングがトップとなった。
2日目の当歳市場も活況となった。セリでは上場馬220頭中161頭を売却。売却総額は46億6956万円、売却率は73.18%、平均価格は2900万3478円と、すべて前年を上回った。
最高価格はディープインパクトの半弟、ウインドインハーヘアの2011(牡、父ネオユニヴァース、販売者/安平町・ノーザンファーム)で2億6250万円。前日の1歳セールでも最高価格馬を競り落としたグローブエクワインマネージメント(有)が購買した。
このほか、マジックストームの2011(牡、父ディープインパクト)が1億3650万円、カチバの2011(牡、父ダイワメジャー)が1億500万円と、3頭が1億円の大台を突破。“ミリオンホース”が誕生するたびに会場は拍手で包まれた。
種牡馬別では、当歳もディープインパクトがトップ。セール初登場となったディープスカイ産駒は、4935万円を筆頭に5頭すべてが売却された。トップバイヤーは、10頭を総額3億8640万円で購買した島川隆哉氏が1歳に続きトップ。販売者のトップは36頭を総額13億6000万円余りで売却したノーザンファームだった。
セール後、吉田照哉JRHA副会長は「4年連続で下落傾向にありましたが大幅に盛り返しましたね。震災後のまだ社会的に回復していない中、このように相場が戻るとは思いませんでした。競馬自体の売り上げが落ちているのにセリが盛り上がったのは、競馬産業にとっては良いことと思います」と笑顔を見せていた。

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