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「中国馬産業講演会」開催、中国の競馬事情を知る

2010年11月03日 10時21分

新ひだか町の静内ウエリントンホテルで10月22日、中国の馬産業の現状を紹介する「中国馬産業講演会」が、JAIR競馬国際交流協会の主催で開催された。
JAIRは2003年頃から中国の馬産業の調査や中国人に対しての研修事業などを開始。両国のパイプ役として交流を深めてきた。講演会では軽種馬関係者約100名が出席。将来的な中国へのサラブレッドの輸出の可能性を探った。
中国では現在、約700万頭の馬を飼養。そのほとんどが在来種で、サラブレッドの生産は小規模という。1990年代よりわが国の草競馬に近い「速度競馬」が実施され、現在では祭典競馬として約30カ所で行われている。競馬は76年に設立されたCHIA中国馬業協会が管理運営。法律で禁止されているため馬券は発売されていない。サラブレッドの輸入は06年頃から増加。日本からは大きな試みとして今年3月に51頭が輸出された。
講演会ではCHIAの岳高峰常務副秘書長が「中国馬産業の現状」を説明。日本からサラブレッドを輸入するメリットとして、地理的有利性や共通した馬名の表現など文化的背景を強調した。一方で、検疫期間の長さ、セリ規程や制度の違い、馬代金の高さなどを指摘。馬券発売に関しては「システムを研究している段階」とした。
講演会後は情報交流会も実施。前日のオータムセールで18頭を購買したCHIA役員で実業家の張月勝氏も加わり、日本の軽種馬関係者らと親睦を深めた。張氏は日本のセリについて「規則正しく運営されていたのが印象的だった」とコメント。購買した馬は「速度競馬」で使っていきたいとしていた。

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