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ホッカイドウ競馬存続、高橋知事が表明

2010年10月17日 22時43分

高橋はるみ北海道知事は10月6日に行われた道議会予算特別委員会で、来年度以降もホッカイドウ競馬を存続させる考えを表明した。
240億円を超える累積赤字を抱え、存続の危機にある同競馬。道では2008年度からの3年間で単年度の収支均衡を目指す「北海道競馬改革ビジョン」を策定し、赤字体質からの転換を進めてきた。
改革では09年度に旭川開催を廃止、10年度には札幌開催を休止し、開催を門別競馬場に一本化。また、競馬の運営をHRA北海道軽種馬振興公社に委託したほか、民間活用によるミニ場外の設置などのコスト削減に取り組み、収支均衡に努めてきた。
その結果、01年度に28億円あった単年度赤字を、09年度には3億円にまで縮小。本年度の売り上げは9月末現在で計画比90.1%、前年比98.8%と苦戦しているが、「他の地方競馬やJRA、公営ギャンブルと比べるとかなり健闘している」(井村勝昭HRA専務理事)。
今年度中の収支均衡を存続の条件としていた高橋知事は「赤字体質からの転換が進み、収支均衡が見通せる段階まできた」と評価。国内唯一の馬産地競馬としての役割、重要性を総合的に考え、存続を決断した。
高橋知事の表明に、門別競馬場がある日高町の三輪茂町長は「馬産地として大変嬉しい。ホッカイドウ競馬存続は北海道開拓の歴史や馬文化を守ることでもある。これからも産地一丸となってサポートしていきたい」とコメント。ある日高の軽種馬生産者は「日本の馬産を支えるためにもホッカイドウ競馬は必要。関係者の努力が実って、本当に良かったですね」と胸を撫で下ろしていた。
ただし、継続は決まったものの、今後も安定的に続けられるかが重要。井村HRA専務理事は「今後さらに厳しい状況の中、いろいろな知恵と工夫をしていかなければ」と一層の努力を誓った。道では今年度中に新たな長期ビジョンを策定し、事業の安定化を目指していく。

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