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「牧場に就職を」若者の就業促進に関する意見交換会、開催

2009年08月13日 14時45分

JRA日本中央競馬会、JBBA日本軽種馬協会、JRHA日本競走馬協会、競走馬育成協会、BTC軽種馬育成調教センターの5団体で組織する「牧場若手就業者促進事務局」は8月8日夜、競走馬の生産育成牧場への若手就業者の参入を促進するための意見交換会を、札幌市のJRA札幌競馬場会議室で開催した。
近年、牧場における人材不足の慢性化、若手就業者の減少が顕著なことから、競馬サークル全体で人材確保に努めようと5団体は同事務局を設立。意見交換会では牧場関係者が一丸となり、軽種馬産業のイメージアップと業界単位での求人活動などに取り組めないか話し合った。
各団体の代表のほか、HBA日高軽種馬農協、日高支庁、ハローワーク浦河、北海道静内農業高校らの関係者が出席した意見交換会で、玉村泰弘事務局長(競走馬育成協会)は事務局設立の経緯を説明。ハローワーク、牧場へのアンケートやヒアリングの結果、ほとんどの牧場が将来の人材確保に不安を持っていることを示し、「今までは馬や競馬が好きな人の就業に頼ってきたが、これからは就職活動をしている一般の人にも目を向けなければ」と訴えた。
出席者からは「給与が他の業種に比べて低い」「4月に牧場に就職した人で、休みがなく、平均睡眠時間が3時間という人がいる」「夢と希望だけで長続きする時代ではない」「後継者が育たない」「人材不足で長い労働時間を強いている」などといった厳しい意見が続出。事業者と就業希望者のギャップの大きさが指摘されたほか、労働条件、給与体系などの整備を課題に挙げた。
「強い馬づくりは優秀な人づくりから」と言われているように、人材不足は産業基盤の低下や日本競馬の衰退に繋がりかねない大きな問題だけに、今後はインターネットによる専門サイトの立ち上げや、新卒・転職希望者を対象とした就職フェアへ業界単位での参入を計画。競馬や乗馬関係者の若手だけでなく、競馬に興味を持たない一般の若手求職者に関心を持ってもらう取り組みをしていく。

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