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2008年JRAチャンピオンサイアー、アグネスタキオンが急死

2009年06月25日 12時27分

2001年の皐月賞馬で、08年のJRAチャンピオンサイアーに輝いたアグネスタキオン(牡11歳、父サンデーサイレンス)が6月22日午後、繋養先である安平町の社台スタリオンステーションで、急性心不全のため死亡した。
同馬は、父に大種牡馬サンデーサイレンス、母に桜花賞馬アグネスフローラ、祖母にオークス馬アグネスレディー、全兄にダービー馬アグネスフライトを持つ超良血。1998年に千歳市の社台ファームで誕生した。
現役時は00年12月のデビュー戦を快勝。続くG3ラジオたんぱ杯3歳Sでは、後のダービー馬ジャングルポケットやNHKマイルC優勝馬クロフネを退けて重賞初制覇を飾った。翌年はG2弥生賞、G1皐月賞を危なげなく制し、G1ダービーも確実なものと思われたが、左前屈腱炎を発症。“幻の三冠馬”と呼ばれ、4戦無敗のままターフを去った。
02年に総額18億円(1株3000万円×60口)の大型シンジケートが組まれ、同SSで種牡馬入りすると、初年度産駒からロジック(G1NHKマイルC)などを送り出し、トップ種牡馬の仲間入り。その後も、G1・4勝の女傑ダイワスカーレット、昨年のダービー馬ディープスカイ、皐月賞馬キャプテントゥーレ、エリザベス女王杯勝ち馬リトルアマポーラといったG1ウイナーを輩出した。
種牡馬成績も右肩上がりで、初産駒デビューの05年はJRA2歳新種牡馬チャンピオンに、06年、07年は2年連続でJRA2歳チャンピオンサイアーに輝くと、昨年は、95年から13年連続でトップに君臨していた父サンデーサイレンスの牙城を崩し、初のJRAチャンピオンサイアーのタイトルを獲得。内国産種牡馬としては57年のクモハタ以来51年ぶりの快挙を達成した。
昨シーズンは国内最多となる229頭の種付頭数を記録。今年はディープインパクトと並ぶ国内トップとなる1000万円の種付料でシーズンをスタートし、すでに200頭前後の交配を終えていた。偉大な父サンデーサイレンスの最良後継として日本生産界をリードしてきた人気種牡馬の突然の訃報に、牧場関係者は「まだ若いのに残念でならない。生産界にとっても競馬界にとっても大きな損失」とショックを隠しきれないでいる。
【社台スタリオンステーション代表吉田照哉氏の話】
あまりに突然のことで、言葉を失っております。種牡馬入り直後から、ダイワスカーレット、ディープスカイ、キャプテントゥーレなど活躍馬を輩出してくれました。種牡馬として成熟期に入り、これからますます強い馬を作れるという確信を持っていただけに、残念でなりません。今はただ、冥福を祈るばかりです。

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