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牝馬のRアレクサンドラが優勝/プリークネスS

2009年05月21日 20時01分

◇プリークネスS(米G1)
5/16 ピムリコ 3歳
総賞金110万ドル 1着賞金66万ドル
ダート9.5ハロン(左) Fast(速) 13頭 1分55秒08
1.レーチェルアレクサンドラ
牝3 鹿毛 121ポンド 米国ケンタッキー産
父メダーリアドーロ
母ロッタキム
母の父ローア
2.マインザットバード
(セン3 126ポンド 父バードストーン)
3.マスケットマン
(牡3 126ポンド 父ヨナグスカ)
着差:1、1/2、2-1/2
・馬主/ストーンストリートステーブルズ&H.マコーミック
・調教/S.アスムッセン(米)
・生産/D.モリソン
・騎手/C.ボレル
単勝2.8倍の1番人気に推されたケンタッキーオークス馬レーチェルアレクサンドラが、1924年のネリーモース以来85年ぶり、史上5頭目(※1)の牝馬によるプリークネスS制覇を達成した。
大外枠から飛び出したレーチェルアレクサンドラは、そのままハナへ。しかし、最内枠から行き脚がついたビッグドラマ(5着)も譲らずに競る形となった。
それでもレーチェルアレクサンドラは最終コーナーでビッグドラマを振り切り、直線では他馬を大きく突き放した。さすがに最後は脚色がやや鈍り、ケンタッキーダービー馬マインザットバード(単勝7.6倍、3番人気)に1馬身差まで詰め寄られたが、一杯に粘りこんだ。
また、牝馬の後塵を拝してしまったものの、2着のマインザットバードも立派なレース振り。前走G1ケンタッキーダービーの勝利があながちフロックでもなかったことを十分に証明した。
マインザットバードは最後方からレースを進め、ちょうどレーチェルアレクサンドラがビッグドラマを振り切ったのと同じタイミングで進出を開始。外を回ってグングン追い上げ、直線では猛烈な末脚を披露した。
手綱を取ったマイク・スミス騎手は「最終コーナーをもう少し小さく回っていたら、1馬身か2馬身は違っていたかもしれない」と、レース後に現地メディアに語っている。
なお、2番人気(単勝6.2倍)に推されたG1ケンタッキーダービー2着馬パイオニアオブザナイルは、中位から後退して11着に大敗した。
勝ったレーチェルアレクサンドラは、現役時にG1ドンHなどG1・3勝を挙げたメダーリアドーロ(G1BCクラシック2着2回など、G1で2着6回)の初年度産駒。通算成績は11戦8勝で、初G1制覇となった前走のG1ケンタッキーオークスに続くG1連勝となった。
鞍上カルヴァン・ボレル騎手はG1ケンタッキーダービーでマインザットバードの手綱を取って勝利に導いており、異なる馬でのG1ケンタッキーダービー&G1プリークネスSの2冠制覇を達成した。
レーチェルアレクサンドラの次走は牡馬三冠の最終戦・G1ベルモントS(6/6、ベルモント、ダート12F)が有力だが、まだ陣営からは正式なアナウンスがない。
2着のマインザットバードは同レースに向かうことが決まっているが、今回手綱を取ったマイク・スミス騎手は、G1ベルモントSと同じ日にハリウッドパーク競馬場で行われるG1C.ウィッティングハム記念Hに出走を予定しているマデオ(※2)の騎乗を優先することになっている。
そのため、もしレーチェルアレクサンドラがG1ベルモントSに出走しない場合は、ボレル騎手がマインザットバードの鞍上に戻る見込み。いずれの馬の手綱を取るにせよ、もしボレル騎手がG1ベルモントSを制すれば、米国競馬史上初の「2頭以上の馬で三冠レース全てを制したジョッキー」となる。
※1:他に牝馬のプリークネスS優勝馬は、1903年フロカーライン、1906年ウィムジカル 、1915年ラインメイドンがいる。
※2:モス夫妻の所有馬で、ジョン・シレフス師の管理馬。もともとスミス騎手はこのチームの主戦騎手(代表的な馬に2005年のケンタッキダービー馬ジャコモ、昨年の米最優秀古牝馬で現在7戦無敗のゼニヤッタなど)であり、そもそもG1プリークネスS前からの先約でもあったため、マデオ騎乗を優先する模様。

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