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大波乱!マインザットバードがV/Kダービー

2009年05月07日 11時10分

◇ケンタッキーダービー(米G1)
5/2 チャーチルダウンズ 3歳
総賞金217万7200ドル 1着賞金141万7200ドル
ダート10ハロン(左) Sloppy(不良) 19頭 2分02秒66
1.マインザットバード
セン3 鹿毛 126ポンド 米国ケンタッキー産
父バードストーン
母マイニングマイオウン
母の父スマートストライク
2.パイオニアオブザナイル
(牡3 126ポンド 父エンパイアメーカー)
3.マスケットマン
(牡3 126ポンド 父ヨナグスカ)
着差:6-3/4、ハナ、アタマ
・馬主/ダブルイーグルランチ&ブエノスエルテエクワイン
・調教/B.ウーリーJr.(米)
・生産/P.ラマンシア&J.ブラックバーン&ニーダムベッツサラブレッズ
・騎手/C.ボレル
後方からレースを進めたマインザットバードが、最終コーナーから内ラチ沿いを回ってグングン進出。直線でも内を突いて抜け出すと、後は差を開く一方。単勝51.6倍(17番人気)という低評価だった馬とは思えない勝ちっぷりを見せて、ケンタッキーダービー馬の栄誉に浴した。
前走G1サンタアニタダービーまで重賞4連勝中だったパイオニアオブザナイルが、G3タンパベイダービーとG2イリノイダービーを連勝していたマスケットマンを僅かにハナ差抑えて2着を死守。さらにアタマ差の4着にはG2アーカンソーダービーを制したパパクレムが続いた。
レース前に本命視されていたG1ウッドメモリアルS勝ち馬アイウォントリヴェンジは、直前に左前脚に炎症を起こして無念の出走取消(その後、約3カ月の休養が必要と診断された)。
押し出されるように1番人気となったG2ルイジアナダービーの覇者フリーザンファイアはゲートで外傷を負って18着と大敗。管理するジェームズ・ラリー・ジョーンズ師(昨年の2着馬で、ゴール直後に故障して安楽死処分となった牝馬エイトベルズも管理した)は、今年限りで調教師引退の意思を示しており、今回が最後のG1ケンタッキーダービーだったが、残念な結果に終わった。
勝ったマインザットバードは、2004年のG1ベルモントSでスマーティジョーンズの三冠を阻止したバードストーン(他にG1・2勝)の産駒で、通算成績は9戦5勝。2歳時の加G3グレイSに続く重賞2勝目で、G1は初勝利となる。
カナダのデヴィッド・コティ厩舎から昨年7月にデビュー。初戦こそ5着に終わったものの、2戦目から5戦目のG3グレイSまで4連勝を飾った。その資質を見込んだ現オーナーに購買され、米リチャード・マンデラ厩舎に転厩。G1BCジュヴェナイルに参戦したが、シンガリ負け(12着)を喫した。ただし、G3グレイSまでの内容が評価を受け、加最優秀2歳牡馬に選出された。
その1戦限りでマンデラ厩舎を後にしたマインザットバードは、オーナーの地元でもあるニューメキシコ州をベースとするベニー・ウーリーJr.師の元へ送られ、3歳2月のボーダーランドダービーを2着、前走は3月のサンランドダービーを4着。加えて同州の競馬自体も米国全体から見ればややマイナーでもあることから、ここでは苦しいとする見立てが支配的だった。
そのニューメキシコ州からマインザットバードを馬運車で21時間を掛けて連れて来たウーリーJr.師は、管理馬のG1ケンタッキーダービー初出走での大金星となった。
思い切った騎乗でマインザットバードを勝利に導いた鞍上のカルヴァン・ボレル騎手は、2007年のストリートセンスに続くG1ケンタッキーダービー2勝目。この前日にはレーチェルアレクサンドラでG1ケンタッキーオークスも制しており、この週末はその手綱捌きが冴え渡っていた。
マインザットバード陣営は、レース前から2冠目のG1プリークネスS(5/16、ピムリコ、ダート9.5F)をスキップし、3冠目のG1ベルモントS(6/6、ベルモント、ダート12F)へ向かう計画だったが、この勝利で方針を転換。G1プリークネスSで2冠に挑むことになった。
なお、マインザットバードの単勝51.6倍は、1913年にダンレイルが勝った際に記録された92.45倍に次ぐケンタッキーダービー史上2位の高配当だった。

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