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米セリで繁殖牝馬の落札額レコード誕生

2008年11月05日 11時30分

現地時間11月2日、米ケンタッキー州で行われたファシグティプトン社主催のケンタッキー・セレクティド・フォール・ミックスト(Kentucky Selected Fall Mixed)セールに上場された繁殖牝馬ベターザンオナー Better Than Honour(牝12、空胎)が、セリ市場で取引された繁殖牝馬としては史上最高額となる1400万ドル(約14億円)で落札された。
ベターザンオナーは父デピュティミニスター Deputy Minister、母ブラッシュウィズプライド Blush With Pride、母の父ブラッシンググルーム Blushing Groom という血統の米国産馬。現役時は北米で2~3歳時8戦2勝、G2デモワゼルSを制したほか、G1エイコーンS2着、G1マザーグースS3着の実績がある。
その産駒成績は非常に優秀なもので、2頭のベルモントS馬(ジャジル Jazil、ラグズトゥリッチズ Rags To Riches)を送ったほか、G2ピーターパンSを制したカジノドライヴUSAを送っており、世界屈指の名牝と評されている。
これまでベターザンオナーはサザンエクワインステーブルズと米ヒルンデールファームを主宰するジョン・シクラ氏(※)によって、7対3の割合で共有されていた。しかし、今年夏ごろに両者のパートナーシップ解消が決まり、それに伴う資産分割のために今回ヒルンデールファーム名義で上場されていた。
落札者はベターザンオナーの70%を所有していたサザンエクワインステーブルズだった。上場手数料などの経費を除いて単純に計算すると、このベターザンオナー落札に関する実質的負担額は、30%の420万ドルということになる。
従前のセリ市繁殖牝馬最高落札額の記録は、昨年11月の米キーンランド・ノヴェンバー・ブリーディング・ストック・セールで取引されたプレイフルアクト Playful Act(牝5=当時、空胎)で、1050万ドル(約12億円)だった。
なお、このセリには先日のG1BCジュヴェナイルフィリーズを制したスターダムバウンド Stardom Bound(牝2)も上場され、今年の2冠馬ビッグブラウン Big Brown のオーナーとして知られるIEAHステーブルズによって570万ドルで落札された。スターダムバウンドはビッグブラウン同様、今後はリチャード・ダトロー師が管理することなる。
※両者の共有馬はベターザンオナーの他にも何頭か上場されていた。そのうち、シクラ氏は繁殖牝馬マドキャップエスカペード Madcap Escapade(G1アッシュランドS勝ち馬)を350万ドルで落札した。そして、サザンエクワインステーブルズは、元々が共有だったかどうかを問わず、ヒルンデールファーム名義で上場された馬をベターザンオナーのほかに6頭、計937万5000ドルで落札した。一頭一頭の所有割合は明らかでないが、事実上はこの全額がそのまま動くわけではない。

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