ニュース

中央 その他

門別競馬場、屋内調教用坂路の供用開始(ホッカイドウ競馬)

2012年05月20日 22時02分

ホッカイドウ競馬の聖地・日高町の門別競馬場で5月14日、屋内調教用坂路の供用が開始された。供用初日は112頭の在厩馬が馬場入り。強い馬づくりへ向け新たな一歩を踏み出した。
完成した坂路の総工費は約6億9500万円。NAR地方競馬全国協会の馬流通活性化事業として約2/3が補助され、残りは同競馬を主催する北海道が負担した。昨年10月に着工。厳冬の中、急ピッチで工事が進められ今年3月に完成した。
坂路施設は全長900m、走路幅7m、帰り馬道幅3m。コースには厚さ20センチの北海道産カラマツのウッドチップが敷き詰められ、最大勾配は5.5%で高低差は21mとなる。コースには自動ハロンタイム測定(600m)表示機や視目モニターTVを設置。ICチップ式計測機では一度に多頭数の計測が可能となる。
供用初日の坂路入り一番乗りは早朝4時30分。コース入りした人馬はクッションの効いたウッドチップの感触を確かめるように汗を流した。
調教を見守っていた林和弘調教師は「建設するとは思ってもみなかった施設。有効に使いたいですね」。管理馬の息遣いを確認すると「同じ距離を平坦馬場で走っても、ここまで息は荒くならない。心肺機能を高めるには有効ですね」と手ごたえを掴んでいた。
坂路の新設に尽力したHRA北海道軽種馬振興公社の井村勝昭専務理事は「初日としてはまずまず。まだ不備なところもあるので、改善して使いやすい施設にしたい」。調教の様子には「各厩舎で試行錯誤しながらノウハウを確立していくことになるでしょう。ファンに喜ばれるようなスターホースが出てくれれば」と今後の効果に期待していた。
なお、この施設はホッカイドウ競馬所属馬に限らず、民間の牧場・育成施設関係者などにも開放。5月18日に外部からの利用も可能となった。HRAでは「多くの方々に活用していただき、日本の競馬産業の活性化に貢献できる施設を目指していきたい」と意気込んでいる。外部利用に関する詳細は、門別競馬場管理事務所馬場管理(Tel.01456-2-3564)まで。

ニュース一覧

  • 全て
  • 中央
  • 地方
  • 海外
 

上へ