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「セレクトセール2010」開催、68億円を売り上げ

2010年07月16日 16時23分

日本最大のサラブレッド市場、「セレクトセール2010」(JRHA日本競走馬協会主催)が7月12、13日の2日間、苫小牧市のノーザンホースパーク特設会場で開催された。セリでは1歳・当歳合わせて422頭が上場され、314頭が売却。売却総額は68億2090万5000円、売却率は74.41%、平均価格は2172万2627円で、3日間開催だった昨年より上場頭数が減ったことで総額は11億円余り下がったが、売却率は5.3ポイント上昇した。
初日に行われた1歳市場は、今年から落札と同時に加入する強制保険を導入。バイヤーの負担は増えるが、より安心して購買できるようになった。前日の下見から多くの購買者が来場。レポジトリーの利用者も大幅に増え、欧米のセリスタイルが定着した印象を受けた。
終日雨に祟られたセリでは214頭が上場され、173頭が売却。売却総額は33億1495万5000円、売却率は80.84%、平均価格は1916万1590円と、1歳市場としては初めて売却率8割を超える驚異的な数字を叩き出した。
最高価格は、ディープインパクト産駒の牡馬、アイルドフランスの2009(販売者/安平町・(有)ノーザンレーシング)で6930万円。激しい争奪戦の末、金子真人ホールディングス(株)が競り落とした。以下、ビーポジティブの2009(牡、父クロフネ)とキッスパシオンの2009(牡、父ディープインパクト)が6300万円と続いた。
種牡馬別では、今夏デビューした2歳が期待に違わぬ活躍を見せるディープインパクトがトップ。11頭中10頭が売却され、総額3億9900万円を売り上げた。トップバイヤーは6頭を総額2億55万円で購買した近藤利一氏。トップコンサイナーは50頭を総額8億7990万円で売却した社台ファームだった。
一方、今年から1日に短縮された当歳市場は、208頭が上場され141頭が売却。売却総額は35億595万円、売却率は67.79%、平均価格は2486万4894円と、前年より売却率はアップ、平均価格はほぼ横ばいという結果となった。
最高価格は、昨年のダービー馬ロジユニヴァースの全弟にあたるアコースティクスの2010(牡、父ネオユニヴァース、販売者/安平町・ノーザンファーム)で1億1760万円。壮絶な競り合いの結果、“トーセン”の冠名で知られる島川隆哉氏が購買した。続いてクォークスターの半弟、フェスタデルドンナの2010(牡、父ゼンノロブロイ)が1億1025万円。今年は2頭のミリオンホースが誕生した。
種牡馬別では当歳もディープインパクトがトップ。15頭中14頭が総額6億1477万5000円で売却された。また、トップバイヤーは8頭を総額3億817万5000円で購買したグローブエクワインマネージメント(有)。トップコンサイナーは総額9億5287万5000円で35頭を売却したノーザンファームとなった。
吉田照哉JRHA副会長は2日間を通し「不況の中、満足する数字を残せた。1歳は価格的に突出した馬はいなかったが、幅広い範囲で売却されて高い売却率につながり、当歳は1億円馬が出てから活気づいた。やはり、日本では良い血統は当歳で買いたいという風土があるので、ニーズがある限りこうした流れは一気に断ち切れない」と、来年も1歳・当歳の2本立てで行くことを示唆した。(※金額はすべて税込み)

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