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名種牡馬ヘクタープロテクターが死亡

2010年05月20日 19時06分

新ひだか町のレックススタッドに繋養されていた人気種牡馬、ヘクタープロテクター(牡22歳、父ウッドマン)が5月12日、腸ねん転のため死亡した。同馬は9日に疝痛を発症。すぐに手術を受け、一時は回復したが、12日夜に再発して息を引き取った。
ヘクタープロテクターは1990年5月に仏国でデビュー。無傷の6連勝でG1仏グランクリテリウム、G1モルニ賞、G1サラマンドル賞、G3カブール賞などを制し、全欧2歳チャンピオンに輝いた。翌年はG1仏2000ギニー、G1ジャックルマロワ賞、G3フォンテンブロー賞を制覇。通算仏英12戦9勝の成績を収めた。
現役引退後の1992年に総額19億8000万円(1株3300万円×60口)のシンジケートが結成され、社台スタリオンステーションで種牡馬入り。本邦初年度産駒がデビューした95年には2歳新種牡馬チャンピオンのタイトルを獲得した。また、97年からは2シーズン豪州で、98年から3シーズンは英国で供用。世界を股にかける国際派種牡馬として活躍した。レックススタッドには02年に移動。今年の種付頭数は15頭だった。
代表産駒は日本産馬として初めて海外G1を制したシーヴァ(愛G1タタソールズゴールドC)、ロイヤルパーラー(豪G1AJCフライトS)、キタサンチャンネル(G2ニュージーランドT)、センターライジング(G24歳牝馬特別・東)、リムノス(仏G2フォワ賞)、トッププロテクター(G3北九州記念)、シルクガーディアン(G3ラジオたんぱ賞)、メジロマントル(G3鳴尾記念)、プロモーション(G3クイーンS)、シャーベットトーン(G3マーキュリーC)、カシマフラワー(G3エーデルワイス賞)など多数。母の父としてもブラックエンブレム(G1秋華賞)、アドマイヤメイン(G2青葉賞)、アイアンルック(G3毎日杯)といった重賞勝ち馬を送り出している。
同スタッドの前田暁常務は「22歳と高齢ではありましたが、今年も元気に種付けをしていたので残念でなりません。これまで応援していただいたファンの方々や、支援していたただいた関係者の方々へお礼申し上げます」と愛馬の冥福を祈っていた。なお、同馬の遺骨は地元の名馬たちが眠る、同スタッド向かいの桜舞馬公園に納められ、墓石も建立される予定という。

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