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コスモバルク引退、BRFで余生

2010年04月01日 15時50分

ホッカイドウ競馬に所属したままJRAや海外のレースに出走し、“ホッカイドウ競馬の星”として活躍したコスモバルク(牡9歳、父ザグレブ)が3月30日、新冠町のビッグレッドファームへ帰郷した。今後は同ファームで功労馬として余生を送る。
同馬はホッカイドウ競馬が全国に先駆けて導入した認定厩舎制度の適用第1号馬として、田部和則厩舎から2003年8月にデビュー。2戦目で初勝利を挙げた。JRA初挑戦となった百日草特別を2歳レコード勝ち。続くG3ラジオたんぱ杯2歳Sで重賞初制覇を飾った。
3歳初戦のG2弥生賞も快勝。G1皐月賞では1番人気に推されたが、ダイワメジャーの2着に惜敗した。G1ダービーは8着に終わるも、秋にはG2セントライト記念を日本レコードで優勝。三冠最後のG1菊花賞は4着に敗れ、地方競馬所属馬としてのクラシック制覇は叶わなかった。その後はJRAのほか海外へも遠征。06年にはシンガポール国際Cで念願のG1初制覇を飾るとともに、地方所属馬として史上初の海外G1優勝という快挙を成し遂げた。
6年連続の出走となった昨年のG1有馬記念(10着)を最後に、日本での競走生活にピリオドを打ち、愛国への移籍が決定。茨城県のBRF鉾田で調整が続けられていたが、3月中旬に左後肢の剥離骨折が判明したため、現役引退が決まった。通算成績は48戦10勝(地方9戦5勝、JRA35戦4勝、海外4戦1勝)。総収得賞金は6億4361万800円。
29日午後にBRF鉾田を出発した同馬は、BRF所有の馬運車でBRFスタリオン厩舎前に到着。牧場関係者、報道陣、ファンらを前に元気な姿を披露した。
愛馬の凱旋を見守った蛯名聡マネージャーは「長距離輸送には慣れているとはいえ、無事に到着するとホッとします。印象に残ったレースは、新たな一面を見せてくれたという意味で、直線差し返して2着になった2004年のジャパンCですね。本当にお疲れ様と言いたいです」とひと安心。スパイキュール、ロサードら現役種牡馬と同じ厩舎に繋養され、事務所横のパドックに放牧されるという。
2歳から8歳まで、ホッカイドウ競馬所属のまま7シーズンに渡り国内外のレースに挑戦し続けたコスモバルク。地方馬初の海外G1制覇やJRAG1最多出走回数記録(23回)など、記録にも記憶にも残る姿は、地元・北海道だけでなく全国のファンに感動を与えてきた。4月28日に開幕するホッカイドウ競馬ではその功績を称え、引退セレモニーを計画している。

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