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「HBAセレクションセール」開催、当歳は振るわず

2009年07月23日 19時34分

HBA日高軽種馬農協主催のセリ「セレクションセール/サラブレッド1歳・当歳」が7月21、22日、新ひだか町の北海道市場で開催された。21日の1歳、22日の当歳を合わせ、2日間で403頭が上場され、170頭が売却。売却総額は前年比約2億円マイナスの17億3145万円、売却率は同1.54ポイントアップの42.18%、平均価格は同153万6818円減の1018万5000円だった。
21日の1歳市場は、20日に前日展示を実施し、セリは午前10時から開始された。当日は、厳しい実馬検査などを経てセレクションされた精鋭241頭が上場。うち132頭が売却された。売却総額は前年比1億4343万円増の13億105万5000円と上昇。売却率も同7.84ポイント増の54.77%と2年ぶりに5割の壁をクリア。平均価格は同96万2448円減の985万6477円と下回ったものの、大方の予想を覆す好結果に終わった。
最高価格は、先日シンガポール4歳三冠を達成したジョリーズシンジュのおいにあたる、インディペンデンスの20(牡、父ネオユニヴァース、販売申込者/浦河町・(有)丸幸小林牧場)で3213万円。熾烈な争奪戦の末、大阪府の(有)フォーレストが落札した。以下、ファンタスティックライトの本邦初年度産駒となる、プラチナハートの2008(牡)が3150万円、スペシャルウィークの牡駒、マドモアゼルシッシの2008が2625万円と続いた。
種牡馬別では、総額1億9120万5000円で13頭が売却されたネオユニヴァースがトップ。団体購買はJRAが9頭、東京都馬主会が5頭を購買したほか、JRAの東京馬主協会会員もツアーで30名ほどが参加し、6頭購買した。
一方、当歳市場は振るわなかった。162頭の上場で、売却はわずか38頭。売却総額は前年比3億4608万円減の4億3039万5000円、売却率は同9.13ポイント減の23.46%、平均価格も約200万円減の1132万6184円とすべて下回った。
最高価格となったのは、アグネスタキオン産駒のフォルティッシモ(牡、母シークレットコサージュ、販売申込者/新ひだか町・(有)藤沢牧場)で3160万5000円。苫小牧市の矢部幸一氏が競り落とした。種牡馬別ではJRA総合種牡馬ランキング首位のマンハッタンカフェがトップ。バイヤー別では4頭を購買したダーレー・ジャパン(株)が1位となった。
不況の中、苦戦を覚悟したセレクションセール。HBAでは少しでも売り上げを伸ばそうと急遽、市場取引賞を新設した。さらに役職員は休日を返上し、競馬場でのセールス活動を展開。また、JRAも各馬主協会へセリ参加を働きかけるなどし、セールを後押しした。荒木正博HBA組合長は「1歳はスタッフの頑張り、各団体の協力もあり、良い数字を残せた」と安堵の表情。セレクトセール同様、振るわなかった当歳市場に関しては「購買時期が1歳にシフトしている」と分析した。2日間を通しては「80点の評価。経済情勢を考えれば健闘している」と振り返った。

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