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牝馬のKYダービー馬、ウイニングカラーズ死

2008年02月21日 14時43分

亡現地時間2月17日、88年のG1ケンタッキーダービーを制した牝馬ウイニングカラーズ Winning Colors が、疝痛に伴う合併症で安楽死となった。23歳だった。なお、受胎していたミスターグリーリー Mr. Greely の仔も同時に死亡している。
ウイニングカラーズは父カロ Caro、母オールレインボーズ All Rainbows(母の父ボールドアワー Bold Hour)という血統の米国産馬。
牝系は折り紙つきの名門。母オールレインボーズはニューヨーク牝馬三冠を制したクリスエヴァート Chris Evert の半妹で、自身もステークス3勝を挙げた活躍馬。また、近親にはG1BCジュヴェナイルなどG1・8勝を挙げたチーフスクラウン Chief's Crown(クリスエヴァートの孫)をはじめ活躍馬がズラリ。タップダンスシチーUSAもこの一族の出身馬になる。
ウイニングカラーズは現役時代19戦8勝。キャリア5戦目のG1サンタアニタオークスでG1初勝利を挙げると、続いて牡馬相手のG1サンタアニタダービーに臨み、ライヴリーワンUSAに7馬身半差をつける圧勝劇を演じた。
勢いに乗って臨んだG1ケンタッキーダービーで、名手ゲイリー・スティーヴンス騎手を背に見事に逃げ切り。1915年のリグレット Regret、1980年のジェニュインリスク Genuine Risk に続く史上3頭目となる牝馬のケンタッキーダービー馬となった。以降、まだG1ケンタッキーダービーを制した牝馬は現れていない。
なお、このG1ケンタッキーダービーで首差の2着に下した相手は、あのフォーティナイナーUSA。この後G1プリークネスS、G1ベルモントSを連勝することになるリズンスター Risen Star は、さらに3馬身遅れた3着。また、ブライアンズタイムUSA(6着)、シーキングザゴールド Seeking the Gold(7着)らも出走しており、錚々たるメンバー相手の鮮やかな勝利だった。
また、その年の11月にはG1BCディスタフに出走。無敗の名牝パーソナルエンサイン Personal Ensign、G1ケンタッキーオークスなどを制した同期のグッバイヘイローUSAを相手に、ブリーダーズカップ史上に残る大激戦を繰り広げた。
このレースを制したのは最後に外から伸びたパーソナルエンサインだったが、ウイニングカラーズはG1ケンタッキーダービーと同様に自らがペースを作り、迫るグッバイヘイローUSAの追撃を振り払って、最後までパーソナルエンサインを苦しめての2着。ケンタッキーダービー馬の名に恥じない堂々たるレース振りを披露した。
ウイニングカラーズは翌4歳時のG1BCディスタフ(9着)を最後に引退、90年から繁殖入り。クイーンカップで2着するなど活躍した3番仔のゴールデンカラーズUSAは、後にチアフルスマイル(キーンランドカップ)の母となった。

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