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ヴェンジャンスオブレイン、無念の引退

2008年02月06日 19時20分

2月2日、香港シャティン競馬場で行われたLG3センテナリーヴァーズ(レーティング90以上、芝1800m、9頭)に出走した昨シーズンの香港年度代表馬ヴェンジャンスオブレイン Vengeance Of Rain(セン7、香港D.フェラリス厩舎)が心房細動を発症し競走を中止。そのまま引退することになった。
前走のG1香港カップで7頭立ての6着と大敗し、巻き返しを期してこのレースに臨んだヴェンジャンスオブレインだったが、スタート直後から行きっぷりが悪く、直線を迎える前には競走を中止。レース後、心房細動と診断された。
実は2年前の調教中にも心房細動に襲われており、発症はこれが2度目。香港ジョッキークラブでは、心房細動の再発馬には6カ月の出走停止処分が下る規定になっている。関係者は馬の健康と、すでにG1ドバイシーマクラシック制覇など十分な実績を残している点を考慮し、引退の決断を下した。
ヴェンジャンスオブレインは父ザビール Zabeel、母デインラー Danelagh(母の父デインヒルUSA)という血統のニュージーランド産馬。通算成績は27戦10勝で、主な勝ち鞍には昨年のG1ドバイシーマクラシック、05年のG1クイーンエリザベス2世カップ、G1香港カップなどがある。
同馬は2歳時にサブスクライブ Subscribe という名でオーストラリアでデビュー、3戦1勝の後に香港へ移籍。05年1月、移籍後5戦目で初勝利を挙げると、そこから4連勝でG1クイーンエリザベス2世カップを制覇。同年末にはG1香港カップも制し、香港のトップクラスに登りつめた。
翌06年の初めごろに1度目の心房細動を発症。その影響で11カ月の長期休養を強いられたが、立ち直って昨年、G1ドバイシーマクラシックで優勝。これはドバイワールドカップ開催で香港調教馬が挙げた初めての勝利でもあった。
今後はニュージーランドのカンブリッジスタッド(同馬の生まれ故郷)で功労馬として余生を過ごす。

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