ニュース

海外

イングリッシュチャネル圧勝/BCターフ

2007年11月01日 16時41分

現地時間10月27日、米ニュージャージー州モンマスパーク競馬場でG1ブリーダーズカップターフ(芝12ハロン、3歳上、8頭)が行われ、2番人気のイングリッシュチャネル English Channel(牡5、米T.プレッチャー厩舎、J.ヴェラスケス騎手)が優勝した。勝ち時計は2分36秒96、馬場状態は Soft(重)だった。
焦点はディラントーマス Dylan Thomas が史上初となるG1凱旋門賞→G1ブリーダーズカップターフの連勝を成し遂げられるかどうか。もちろん1番人気に推され、単勝は1.9倍。今年のブリーダーズカップ中で最も高い支持を集めた本命馬だった。
それを迎え撃つ地元のエースとして期待されたのが、前走G1J.ハーシュターフクラシック招待SでG1通算5勝目を挙げたイングリッシュチャネル。単勝4.0倍の2番人気に支持された。
ディラントーマスはスタートで出遅れたものの、すぐに中団に取り付き致命的な不利とはならなかった。ハナを切ったのは7番人気のフライガイ Fri Guy(7着)で、レースはゆったりと流れた。
8月にG1セクレタリアトSを制したが、ここでは6番人気の評価に止まっていた3歳馬シャムディナン Shamdinan がフライガイの外で2番手、内ラチ沿いにイングリッシュチャネルが3番手。ディラントーマスは昨年の覇者レッドロックス Red Rocks と並んで5、6番手を進んだ。
向正面の直線でイングリッシュチャネルがフライガイを交わして先頭へ。シャムディナンはワンテンポ遅れてこれに続いた。両頭とも手応えは十分だった。
対照的な手応えだったのが、ディラントーマスとレッドロックスの欧州勢2騎。追っつけられながら前2頭を懸命に追撃。両頭には直線を前に何発もステッキが飛んでいた。
直線、イングリッシュチャネルがシャムディナンを一気に突き放した。見る見るうちにリードが広がり、完全にセーフティリード。2番手で粘るシャムディナンに、ディラントーマスとレッドロックスが迫るが、その差はジリジリとしか縮まらなかった。
イングリッシュチャネルが1着。2着のシャムディナンにつけた着差は、G1ブリーダーズカップターフ史上最大着差となる7馬身差だった。3着争いを制したのはレッドロックス。ディラントーマスはレッドロックスに伸び負け、さらに後方一気に徹したベタートークナウUSA(3年前の覇者)にも差されるという失意の5着だった。
勝ったイングリッシュチャネルは父スマートストライク Smart Strike、母ベルヴァ Belva(母の父シアトリカル Theatrical)という血統の米国産馬で、通算23戦13勝。このビッグタイトルを手土産にケンタッキー州ハリケーンホールスタッドで種牡馬入り。種付け料は2万5千ドル(約290万円)と発表されている。
また、結果的には欧州よりコーナーのきつい米芝コースが合わなかった格好で、不完全燃焼の引退レースを終えたディラントーマスは、アイルランドに戻ってクールモアスタッドで種牡馬入り。種付け料はまだ発表になっていない。

ニュース一覧

  • 全て
  • 中央
  • 地方
  • 海外
 

上へ