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厳戒態勢の中で「HBAサマーセール」開催

2007年08月25日 15時26分

馬インフルエンザの発生で各地の競馬開催が相次いで中止となる中、新ひだか町の北海道市場で8月20日~24日までの5日間、HBA日高軽種馬農協主催の競り市、「サマーセール/サラブレッド1歳」が開催された。
日高管内の牧場でも感染馬が確認されたことで、一時は開催自体が危ぶまれた同セール。HBAでは対策として、インフルエンザワクチンの基礎接種歴のない馬と、インフルエンザ発症の兆候が見受けられる馬の上場自粛や、馬運搬車両の出入りを1カ所に制限しての消毒の実施、セール期間中毎日の全馬房の消毒の実施、上場馬の上場当日朝の検温の実施といった防疫態勢の徹底を図り、予定通り開催を決行した。
セールは5日間で1125頭が上場され、368頭が売却。売却総額は16億9323万円、売却率は32.71%、平均価格は460万1168円となった。前年に比べ、総売り上げは1億2610万5000円の減少、売却率は0.98ポイント増、平均価格は約51万円の減少。馬インフルエンザ騒動で「次週の競馬開催はあるのか、購買意欲の減退に繋がるのではないか」と多くの関係者が不安を口にしていたが、前年を若干下回るに止まった。
最高価格馬となったのは、最終日の24日に上場されたアグネスタキオン産駒のエナジートウショウの2006(牡、販売申込者/浦河町・(有)金成吉田牧場)で、売却価格は2730万円。激しい競り合いの末、東京都の岡田甲子男氏に落札された。同馬は、半兄にスリーアベニュー(G3ガーネットS)、めいにウオッカ(G1ダービー)がいる良血。好馬体と血統背景が高い評価を受けた。
2番目の高額馬は、4日目に上場されたシンボリクリスエスの牡駒、マチカネテマリウタ2006で、価格は2415万円。また、牝馬の最高価格は、2日目に上場されたロージーズシスターの2006(牝、父ブライアンズタイム)で1585万5000円だった。
「セリが中止、または延期となると、馬産地全体の損失になると思い、開催した」と苦渋の決断を下した荒木正博HBA組合長は、「幸いインフルエンザに感染している馬は出なかったが、多くの人馬の出入りがあったので、今後1週間ほどは予断を許さない」と心配の様子。しかし、セール自体の成績は昨年に比べ、若干の減少で済んだことで、ひとまず胸をなでおろしていた。

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