人気種牡馬を数多く繋養し、名実ともに日本一の種馬場として知られる、安平町の社台スタリオンステーションの種牡馬展示会「社台スタリオンパレード2007」が2月20日、同SSで開催され、今年から種牡馬入りしたディープインパクトらの姿に、集まった生産者約1000人から羨望の眼差しが向けられた。
毎年、多くの牧場関係者、ファンが来場する同SSの展示会。今年は混乱を避けるため、1週前にファンを対象とした撮影会を実施。今回は生産者を対象とした完全招待制での開催となった。
約1000人の視線を一身に集め登場したディープインパクト。全てを把握したかのような「頭の良さ」(同SS徳武英介氏)をみせ、ゆっくりと足元を確かめるように周回。堂々とした立ち居振る舞いに感嘆の溜息が漏れた。愛馬の晴れ姿の舞台に駆けつけた池江泰郎調教師は何度も肩を撫でながら「頑張れよ」と激励。二世の誕生を楽しみにしていた。1200万円に設定された種付権利はすでに満口状態。国内最高額となる総額51億円のシンジケートが組まれた“日本史上最強馬”への期待は大きい。
また、昨年のG1ドバイシーマクラシックで世界をアッといわせたハーツクライの展示では、橋口弘次郎調教師がスピーチ。「来年生まれる産駒は一頭でも多く見たい」と愛馬の門出を後押しした。また、リンカーンのお披露目では近藤英子オーナーと音無秀孝調教師が挨拶。G1制覇を産駒に託した。さらに、豪州トップスプリンターとして鳴らしたスニッツェル、エルコンドルパサーの後継として期待される昨年の菊花賞馬ソングオブウインド、ディープインパクトの全弟オンファイアらの新種牡馬も初々しい姿で負けじとアピールした。
展示会は時折雪が舞うあいにくの天候となったが、全30頭のトリを飾ったスペシャルウィークの展示まで、寒さを吹き飛ばすほどの熱い熱気で包まれた。